第34回日本耳科学会総会・学術講演会
入会・年会費のお尋ねは下記へ
一般社団法人 日本耳科学会
〒113-0033
東京都文京区本郷2-27-16
大学通信教育ビル5階
中西印刷(株)東京営業部内
TEL 03-3816-0738
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E-mail:otology@nacos.com
会長挨拶
曾根三千彦会長

第34回日本耳科学会総会・学術講演会
会長 曾根 三千彦
名古屋大学大学院医学系研究科頭頸部・
感覚器外科学耳鼻咽喉科学教室 教授

 第34回日本耳科学会総会・学術講演会を名古屋大学耳鼻咽喉科学教室で担当させていただくことになり、とても名誉なことであるとともに身の引き締まる思いでございます。このような機会を与えていただきました学会役員の先生をはじめ会員の皆様方に厚くお礼を申し上げます。本学会を名古屋大学が担当するのは、日本基礎耳科学会と日本臨床耳科学会が統合後初めて現在の開催形式となった第3回耳科学会(柳田則之会長)以来31年振りです。学会のテーマは【耳科学 ~小さな宇宙を究める~】です。耳はとても小さな器官ですが、覗けば宇宙のように広い世界が広がっている、私が耳科学に魅せられた大きな理由です。耳科学の進歩は目覚ましく、その空間は益々広がっています。その魅力を会員および専攻医も含めた会員以外の皆様とも共有したいと考えております。
 耳科学の発展には医療機器の開発が大きく貢献してきました。1953年手術用顕微鏡導入による詳細な観察技術の向上、内視鏡を用いた低侵襲手術、さらに外視鏡や高解像度モニターの併用と、小さな器官をダイナミックに操作する手技は多くの耳科医を魅了しています。
 『特別講演』は、トヨタ自動車Executive Fellowの内山田竹志氏です。内山田氏は技術者としてプリウスを開発主導され、その後約10年にわたり取締役会長としてご活躍されました。耳科学のさらなる発展にも必要な「モノづくり」の真髄をご教授いただけると思います。『海外招待講演』は、米国耳鼻咽喉科・頭頸部外科学会(AAO-HNS)会長のDr.Douglas D.Backousとメルボルン大学耳鼻咽喉科のStephen O’Leary教授です。国外の耳科学の現状および今後の方向性を感じ取っていただければ幸いです。『国内招待講演』は、画像から診る耳科学に多大なご貢献をされている名古屋大学放射線科の長縄慎二教授です。今回はシンポジウムやパネルディスカッションに加え、今までと異なった視点からテーマセッションも企画しております。
 『シンポジウム』は「小さな宇宙を探究する~耳科学イメージングの世界~」、「ライフステージと多様な能力にあわせて活躍できる耳科診療の魅力」、「障害者への対応と機器開発」、「耳科診療用のソフトウェア開発への道筋~医療機器プログラムの開発と承認~」です。非常にバラエティに富んだ内容となっており、各分野で活躍の演者から最新情報を提供いただきます。
 『パネルディスカッション』は「耳科手術~術前評価のポイント~」、「耳科手術~合併症とその対応~」、「小児耳科手術~迷う症例のdecision making~」です。耳科手術医にとって魅力的で参考となる講演内容を揃えております。各分野のエキスパートからの情報を明日からの手術に活用していただきたいと思っています。
 『テーマセッション』のトピックスとして「診療所から発信する耳科学の魅力」、「患者に寄り添う耳科診療」、「耳科手術教育~学ぶ立場からの提案~」、「手術耳への補聴器装用ー適応と工夫」、「側頭骨組織病理が導く耳科診療レベルアップへの知識」、「耳科学基礎研究の魅力」、「耳科領域観察法の進歩と発展~より良い所見を得るために~」を企画しました。耳科診療、耳科手術教育、側頭骨病理や耳科学基礎研究など多岐にわたるテーマをご用意しました。それぞれ非常に興味深く、味わい深い内容となっています。
 『教育セミナー』は「外耳・中耳の基本処置」、「薬剤性内耳障害~臨床で必須の知識~」、「各種聴覚機器の適応と知っておくべき福祉制度」、「臨床研究の立案と解析のコツ~症例数の設計は? t検定でよいの?~」です。耳科領域の基本的処置や知識、臨床研究手法のアップデートのためにも是非聞いていただければと思います。
 『明日の臨床に活かす!~耳科学会から最新情報~』は、新規医療委員会より「人工耳小骨と両耳評価法」、企画委員会より「鼓室内ステロイド投与」に関する報告です。最新の情報と従来行われてきた治療の再評価を含む内容となっています。直ちに臨床現場で活用できる内容満載のセッションです。
 若手医師の参加を促す施策として、新規で日本耳科学会へ入会し発表をする演者(共同演者としての発表も含む)、または筆頭演者として初回発表をする40歳未満の会員(2024年9月1日時点)には、参加登録費を免除と致しました。耳科学の世界へ初めて足を踏み入れる先生にも、実りある会になること願っております。
 学会2日目の講演終了後は、名古屋市港区金城ふ頭のリニア・鉄道館で会員懇親会を予定しています。エントランスでは、各時代に世界最高速度を記録し高速鉄道技術のシンボルである蒸気機関車、新幹線、超電導リニアの3車両が会員の皆様をお迎えします。高速鉄道技術の進歩を通じて、今までとこれからの耳科学の発展に思いを馳せていただきたいと思っております。皆さまのご参加を心よりお待ち申し上げております。

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